岡山県の伊原木知事の後援会が2020年、知事の父親から複数の政治団体を経由するなどして実質的に法律の上限(150万円)を超える850万円の寄付を受け取っていたことが政治資金収支報告書の分析でわかった。同様の方法で2019年には450万円、2018年には300万円を実質的に受け取っていた(12月21日NHK独自)。
選挙支援の政治団体でも2018年、同様の方法で実質的に法律の上限(150万円)を超える600万円の寄付を受け取っていたことが政治資金収支報告書の分析でわかった。2019年にも同様の方法で400万円を受け取っていた。この資金で、2012年に知事が初当選した県知事選の際に知事の父親から借り入れた活動資金1000万円を返済していた(12月21日NHK独自)。
いわゆる迂回寄付の問題である。
過去、鳩山由紀夫元首相、鳩山邦夫元総務相が母親から同様の方法で迂回寄付を受け取っていたことが問題になっている(今回と規模は全然違うが)。
また、政治団体「日本歯科医師連盟(日歯連)の政治資金をめぐる迂回寄付事件(2015年)では、日歯連前会長らが有罪判決を受けている。
伊原木知事は事実関係を確認して改めて説明するということなので、詳細な説明を待ちたい。
しかし、こうしたニュースをみて改めて思うのが、なぜ政治にはこんなにお金が掛かるのかである。お金がないと政治家にはなれないのだろうか。「地盤・看板・かばん」がないと政治家になれない現状が変わることはないのだろうか。